井戸水で給湯器は使えるのか?
基準をクリアしなければならない
郊外に住んでいる人の中には、自宅に井戸がある人もいるのではないでしょうか。
その場合は、井戸水も沸かして活用したいものですが、未対応の給湯器が多いのが現状です。
対応ができない理由は、水の成分が関係しています。
井戸水にはカルシウムなどの硬度成分が含まれており、設置場所や深さによって高い硬度が出ている場合があります。
それを給湯器に流し込んで使っていると、配管内にカルシウム分などが固まってできるスケールが発生し、詰まって故障する可能性があるためエコキュートなどがおすすめされていませんでした。
しかし、近年井戸水に特化したものも発売され、水質検査をしてメーカーが独自に設定している基準をクリアすることができれば、これまでのエコキュートが使えるようになっています。
また、ダイキンの製品はスケールが原因で故障してもメーカーの3年間保証が付いているため、安心して使うことも可能です。
日立の製品はスケールによる故障が低減できます。
それぞれで特徴が異なりますが、どちらも水質検査はしなければなりません。
2011年4月以降に発売されたPanasonic製品も、水質検査にクリアしなければ取り付けることができないため注意してください。
欠点も知っておこう
最近では井戸水でも給湯器が使えるようになってきましたが、デメリットもあります。
一つは本体価格が5〜10万円ほど高くなることです。
一般的なタイプよりも配管経路が別であったりするため、5〜15万円ほど差が出ます。
メーカーによっても価格が異なるため確認してください。
水質検査の費用が自費負担であることもデメリットです。
1、2万円程度ですが、お客様負担になります。
しかし、基準がクリアできずに認められなかった場合のみ、メーカーが負担してくれるケースもあるそうです。
3つ目のデメリットは砂濾し器が必要だという点です。
井戸ポンプの吸い込み側に砂濾し器をつけていない場合は保証対象外になることがあります。
このように利点だけでなく欠点もあるため、よく考えた上で決めなければなりません。
わからないことがあれば業者に相談してみてはいかがでしょうか。